52号線の会総会&学習会を開く

総会のようす

ニュース11月号PDF→

10月30日に総会&学習会(写真)を30人の参加で開きました。総会では冒頭に、都議、区議、他路線の会から連帯の挨拶をいただきました。

続いて道路全国連絡会事務局長の長谷川茂雄さんから東京の都市計画道路をめぐる情勢と住民運動の果たしている役割・重要性についてのお話しを伺いました。

幹事会から道路計画の見直し・中止を求める今後の方針提起、前総会からの活動経過と会計報告。幹事体制拡充についての提案を確認して無事終了しました。

「道路によって周りの環境がどんなに悪くなるか全く知らない方がたくさんおられます。このような方を巻き込んで運動を大きくしていきたい」という参加者の感想も寄せられました。

本号では総会&学習会の様子をお知らせします。

連帯のあいさつ(要約)

▼里吉ゆみ・日本共産党都議

「本当に住民無視の計画はおかしいと、ずっと論陣張って頑張っていますけれども、何よりもその力になっているのがこの地域の皆さんの運動です」

▼風間ゆたか・立憲民主党都議(秘書が代理で参加)

「通過道路のような、子どもたちの安全というものが非常に脅かされる可能性が高いということについては、問題意識を持って取り組んでいる。しっかり東京都政に反映していきます」

江口じゅん子・日本共産党区議

「引き続き皆さんとも一緒に、私もこの地域で子育てし、そして活動している区議会議員として52号線は住民参加で抜本的な見直し求め奮闘してまいります」

▼代沢の26号線の会、恵泉106号線の会の方からも活動報告と挨拶をいただきました。

東京都の道路建設の今 住民運動の役割

長谷川茂雄さんは、配布資料(別紙添付)とスライドを使ってお話しされました。

東京都のデータから道路事業中の状況を分析。事業認可から10年を超えると買収率が90%を超えている箇所が多い。一方で認可されても住民の反対運動があると、買収率は50%未満が多いことなどを示して、改めて住民運動の大事さを指摘されました。

そして都内には道路住民運動の会が41あり、住民訴訟は20件にも及んでいること。最近の動きとしてでは、杉並区の岸本区長が地権者、住民と懇談して要望をくみ上げていることや、国立市の会は事業説明会前から活発な活動をしている実例を紹介されました。

講演の最後に、道路計画を止め見直しさせるには、①地権者の組織と連携の強化、立ち退かずに頑張ってもらうこと、②認可されても諦めずに声を上げ続けること、③事業発表待ちでなく、積極的に攻め込むこと。そして道路計画を止める特効薬は「丈夫で元気に長生きしすること!!」 それによって次世代に運動を継承し委ねよう、と締めくくりました。

52号線の会から行動を提案

52号線は76年前の地図上計画に固執するものであり、優先整備路線に選定したときも住民への説明もなく理解を得ていない。

道路計画は住民合意を前提に進めるルールも無視している。都は交通の円滑化、防災、交通安全を建設理由に後付けしたが、その根拠はない。これからも建設中止、見直しを求め次の行動にとりくむ。

①都知事、都議会各派に「52号線を優先整備路線からはずし計画を見直すこと」を要望する

②世田谷区長、世田谷区議会各派に対し、上記要望への協力を要請する

③沿線での会員拡大、反対ステッカー貼り出しを広げる

④沿線の町会に52号線の会の活動を知らせ、建設反対の運動への理解を広げる

会計確認・閉会

 1年間の会計報告:収入は約¥182,000(前年からの繰入れ、会費、寄付)、支出約¥33,200(印刷、会場費、謝礼など)、次期繰越約149,000円を確認しました。

最後にコロナ感染拡大の影響で3年ぶりに集まっての総会ができたこと。都が来年にも事業説明会をするのではないかとの情報があるなかで、通過交通(大型道路)のない街づくり計画との矛盾もでてくると思

       われるので、いよいよ無駄な道路建設だということをはっきりさせることが重要になる。

災害時に身近な避難場所になる公園をいくつもなくしてまでつくる必要性のない道路だということを、もっとひろげて計画の阻止に力を合わせて頑張りましょうとよびかけて閉会しました。

寄せられたアンケートから

●中心になって活動していただいている幹事の方に感謝しております。まだまだこの道路を作ろうとしている事を知らない方も多く、この道路によって周りの環境がどんなに悪くなるのかについても全く知らない方がたくさんおられます。このような方を巻き込んで運動を大きくしていきたいです。地道ですが、個別にビラを配布していくことが大事のように思います。もちろん、ビラの配布は協力させていただきます。(K.I)

●皆様のお力をいただくことによって今の生活を続けていくことができますことに感謝しております。これからもよろしくお願い申し上げます。(E.N)

●コロナで進んでいるかと思っていた計画も、全く進んでいないことがわかり安心しました。しかし、長谷川さんのお話をうかがい、改めて住民運動の大切さがよくわかりました。これからも微力ながらお手伝いさせてください。(Y.A)

●地権者にもっと参加してほしいですね。(N.N)

●大変勉強になりました。これからも連携して運動をすすめていきたいと思います。ありがとうございました。特に各地の様子、52号線をめぐる様子など参考になりました。(Y.N)

●着実に運動が進んでいる事を感じました。長生きと気迫ですね。(K)

2022年10月ニュース

PDF書類→

都は「優先路線」を外し、計画は白紙に戻せ!

 52号線優先整備の2025年までの期限が迫る中、会の代表らは10月3日東京都知事に52号線の「優先整備路線」を外して計画を見直すことを要望(裏面)しました。当日は鈴木明子都知事秘書担当課長に柱道男幹事が「要望書」を渡し(写真)趣旨を説明。課長から「お話をお聞きしよくわかりました。都知事と関係局に伝えます」と発言がありました。

区長は直接地権者・住民の声を聞いて!

 9月26日、地権者・沿線住民らが世田谷区長が地権者の声を聞く場を設けるようにと、大平区長秘書課長に要望しました。いま区政では、区の将来のあり方を示す基本計画改訂が議論されており、この機会に区民の切実な声をくみ上げて区政に活かして欲しいこと。また杉並区の新区長が地権者との対話や計画道の視察を表明している事を伝え世田谷区でも対応をお願いしました。10月6日には「区長に伝えました。今後所管との懇談などを重ねた上で対応を考えたい」と課長からの回答がありました。

船橋会主催 「情報交換会」に50人超参加 計画を見直せの声多数

 去る9月3日船橋会(町内会)主催による都市計画道路の「情報交換会」が開かれ、地域から50名超の参加があり、活発に意見交換されました。会合では区の道路課長から52号線、215号線の経緯・進捗状況の説明がありました。続いて住民運動に関わっている方から道路計画の問題点の報告がありました。住民運動の方は、2013年に区の条例に基づく「船橋周辺町づくり計画」で「新たな通過交通はつくらない」との町づくりのルールをつくつていること。今回の「優先整備」選定は、この住民参加の街づくり計画をないがしろにするものだと、都と区の姿勢を質されました。
 会合はその後参加者の質問と発言を募り、道路で住環境の破壊や町こわしが進むことへの不安、怒りの声や、計画見直しを求める発言がありました。
 いま街づくり懇談会等で道路建設・拡幅の是非が議論され、計画の見直しが提案されるなど運動の広がりが生まれています。


京都知事 小池百合子殿
補助52号線を「優先整備路線」から外し、道路計画の見直しを求める要望書
2022 年10月3日
都道52号線(環境破壊)に反対する会
優先整備路線の地権者・沿線住民有志

東京都が「第4次整備計画策定」(2016・3)において、補助52号線(宮坂128号線~環八桜丘 区間)を「優先整備路線」に選定し、2025年までの10年間の整備予定期限が迫りました。私た ち地権者・沿線住民は、52号線を「優先整備路線」から外し、道路計画自体を見直すよう改めて 申し入れます。
そもそも、この道路計画は76年前に住民合意もなく東京都が一方的に決めたものであり、住民 にとって必要性のない計画です。今回の「優先整備路線」選定も住民への説明もなく、住民の理 解と納得は得られていません。
また計画地域の千歳船橋の住民は、十年前に住環境を守るために新たな「通過交通」を入れな いみちづくりのルールを条例による「地区街づくり計画」として、世田谷区と共に策定していま す。この計画を無視して道路整備を進める事は、住民合意のまちづくりルールをないがしろにする ものです。
この様に東京都の道路行政の対応は、都市開発にあたっては住民の「参加と合意」を前提にし て進めることを定めた都市計画法の趣旨に反するものであると言わざる得ません。
いま「優先路線」の沿線では、住宅の新・増改築ラッシュとなっており、商店の開店や学校開 校、保育園増設、小田急線各駅の乗降客増加など、町の活性化が進んでいます。まさに沿線住民 は、大型道路など望んでおらず、住宅地として閑静な住環境を守り、利便性を活かした住み良い町 づくりを願っています。東京都は住民の意向を踏まえて優先整備計画を直ちに見直すよう求めま す。
幅員20㍍道路建設は、地域と住民に大変なデメリットをもたらします。
一番の問題は、住民を追い出し、市民の安全、健康、営業をおびやかし、幸福な日常を奪うこ とです。またこれは街や商店街を分断し、地域コミュニティーの破壊です。少子・高齢社会で災害 などに相互扶助が重要なとき、町を分断する大型道路は必要ありません。
経堂駅南側を下った70㍍先の農大通りを横断して商店街を分断します。通勤通学ラッシュ時など大混雑し、住民の安全が脅かされる大変危険な事態が生じます。
経堂・船橋の商店街が分断されて商いと買い物に影響が出ます。
少ない公園2箇所がなくなることで、沿線の保育園、住民が不安に思っています。
烏山川緑道という、緑の多い車の心配のいらない通勤、散歩道を分断します。
警察の統計によると交通重大事故の多数は、大型道路の交差点で起きています。
大型道路により、地域に交差点が増えることで事故増大が懸念されます。
現道のない地域を貫通し立退きは数百件を超え、生活基盤が損なわれます。
改めて、東京都の「大型道路先にありき」の道路政策を見直すよう求めます。
将来車と交通量減少が見込まれ、気候危機打開に脱炭素社会の実現が叫ばれるときに新たな大 型道路は必要ありません。また首都直下型地震に備えるために、建造物の不燃化や初期消火対策 など、地域防災拡充を優先的に行うべきと考えます。
今日、都政の喫緊の課題は、少子・高齢化社会に備えると共に、コロナ感染症拡大や物価高か ら都民の命・暮らしを守る事と考えます。そのためにも都市計画道路などの事業を見直し、限ら れた財源を有効に活用すべきではないでしょうか。  よって、私たちは、52号線の優先整備路線は再検証し、見直しをされるよう、以下3点を要望 します。
52号線の「優先整備路線」を外し、道路計画の抜本的見直しを行うこと。
現在整備中の「特定整備路線」の事業を今からでも見直し・中止すること。
都市計画道路の今後のあり方について、地域住民の合意ですすめること。


52号線の会総会&学習会のご案内

10月30日午後1時半から4時半まで 経堂地区会館第3会議室

 会員、地権者、沿線住民の皆さん
 52号線の「整備方針」策定から6年経過しましたが住民の合意と納得、必要性もない計画に批判の声が広がり、計画は予定通りには進んでいません。いまこそ力を合わせて2025年までに整備の「優先路線」を見直し、計画を止めさせましょう。
お話し:全国道路住民運動連絡会事務局長 長谷川茂雄さん
来賓挨拶、各地の運動の報告、地権者の一言発言
報告:52号線の進捗状況と計画見直しについて